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資産運用の方法として有効な不動産投資。そのスタートには当然、初期費用が必要となります。そこで不動産投資を始める前に知っておきたい初期費用の種類とポイントを詳しく説明します。
不動産投資を始めるために必要な初期費用と頭金について
資産運用の方法のひとつとして知られる不動産投資。現在では、ワンルームマンション投資という言葉もよく聞くようになり、投資を始める若い世代も増えています。
ここでは、これから不動産投資を始めたいという人のために、不動産投資にかかる初期費用や利用できるローンなど、不動産投資を始める上で知っておきたいことをご紹介します。
不動産投資にかかる初期費用とは?
不動産投資を始めるためには、登記費用・税金・ローン手数料・不動産仲介手数料などの初期費用が発生します。これらの初期費用は、新築マンションの場合は不動産額の3~5%、中古マンションの場合は6~8%が目安となっています。
それはいったい、どのような項目で発生する費用なのか、それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
権利を明確にするための「不動産登記費用」
不動産を購入した際には、その土地の所有権を法務局で登記します。不動産はお金と同じように財産のため、二重売買などを防ぎ、安全に取引きを行うためにも所有者を明確にしておかなくてはいけません。
また、不動産登記をするためには、土地の所有権移転登記にかかる登録免許税や法務局で申請を行う際の手数料かかります。ほかにも、司法書士などの専門家に手続きを依頼する場合には、その際の報酬が発生するのです。
不動産を取得することで発生する「税金」
不動産は、持っているだけで不動産取得税という税金が発生します。購入から約3~6ヵ月後に各都道府県より届く納税通知書に沿って税を納めましょう。
また、納税額は、不動産の評価額である固定資産税評価額の4%と定められています。そして、固定資産税評価額の決定は、固定資産評価基準に基づいて各市町村が行うため、不動産の購入価格とは異なる額となるのです。固定資産税評価額は、3年ごとに見直しが行われるため、変動があるものと把握しておきましょう。
契約書を交わすために必要な「印紙代」
不動産を購入する際には、不動産売買契約書と金銭消費貸借契約書と呼ばれるローンの契約書を結びます。その際、それぞれの契約書には、記載内容に沿った印紙代が必要となります。
<記載金額1,000万~5,000万円の場合>
不動産売買契約書の印紙代:10,000円
金銭消費貸借契約書の印紙代:20,000円
購入先によってはかからない「不動産仲介手数料」
初期費用の中でも最も高額といわれるのが、不動産仲介手数料です。しかし、物件の所有者や代理店から購入する場合には、仲介手数料はかかりません。
不動産仲介会社から購入した場合のみ、不動産仲介手数料が発生します。また、仲介手数料は不動産仲介会社により異なりますが、不動産の売買価格によって3~5%などと上限が定められています。
不動産投資ローンと頭金の考え方
不動産を購入する際、初期費用と頭金を支払い、残りの金額をローンで支払います。
しかし、頭金なしで初期費用以外をローンで支払う「フルローン」や、初期費用もローンで支払う「オーバーローン」という方法もあります。
ここでは、それぞれのローンの特徴についてご紹介します。
頭金なしで始められる「フルローン」
頭金が不要のフルローンは、少ない自己資金で不動産投資を始めることができるのが魅力です。しかし、税金や印紙代などの初期費用についてはローンには含まれないため、自己資金として用意しておく必要があります。
また、頭金を支払った場合に比べて返済総額が増えるため、それに伴う利息額も支払うことになります。
すべてをローンで支払う「オーバーローン」
オーバーローンは、初期費用もすべてローンで支払う方法で、初期費用と不動産購入費用のローンを別々に組む必要があります。不動産投資を始める上でのハードルは下がりますが、利息額を含めると返済額は高くなるということを理解しておかなくてはなりません。
不動産投資は、計画とリスク回避が必要不可欠!
不動産投資を始めるためには、初期費用や頭金などのほかにも、修繕費用などさまざまなお金がかかります。フルローンやオーバーローンを使用することで、気軽に不動産投資を始めることができますが、賢く不動産投資を行うために、無理のない返済計画や不動産投資を始めるリスクについても考えておかなくてはなりません。
余裕を持った返済計画を立てる
無理のない範囲で返済を行うことも、不動産投資において重要なポイントです。もしものときに備えて自己資金は残しておく必要がありますが、利息や返済額を減らすためにも、少しでも頭金として支払っておくことをおすすめします。
リスクを考慮する
不動産投資を始める前に、下記のようなさまざまなリスクを想定しておくことで、最悪のケースを防げる可能性が出てきます。
・借り手が見つからない
・家賃の滞納
・土地価値の下落
・住宅価値の下落
・ローンの金利上昇
無理のない返済計画で不動産投資を始めよう
将来のための資産運用や投資として不動産投資を始めるには、事前にどんな費用がいくらくらいかかるのか想定しておかなくてはなりません。
無理のない返済計画を立てて、賢く不動産投資を始めましょう。