知っておきたい!不動産クラウドファンディングのデメリット
まずはデメリットについて知っておきましょう。
元本割れするリスクがある
不動産クラウドファンディングでは、不動産の賃料が収入源となり、投資の額に応じて分配金が支払われます。当然、
見込みどおりに賃料を得られなければ、分配金は支払われません。
また、
投資した元本は不動産そのものに充当されるため、不動産の評価額が下落すると、元本も減ってしまいます。
事業者が倒産する可能性がある
不動産クラウドファンディングで、対象となる不動産の所有権や貸借権があるのは、クラウドファンディングを立ち上げた事業者です。万が一、
事業者が倒産すると、元本がまったく戻ってこない恐れがあります。
レバレッジ効果が薄い
「レバレッジ(leverage)」とは「てこの作用」を意味する言葉で、投資においては他者の資金で自己の利益を増やそうとする行為です。例えば、現物の不動産を購入するときに、金融機関から資金の大半を借りていれば、「レバレッジを効かせた」といいます。
わざわざ他者から借りるのは、同じ金融商品でも、元本が多いほうが短期間で高額の利益を得られる可能性があるからです。
しかし、
不動産クラウドファンディングのために、高額の資金を貸してくれる金融機関は、ほとんどありません。現物の不動産と違って、担保になるものが何も無いからです。その点では不利といえるでしょう。
応募が早いもの勝ちになってしまう
不動産クラウドファンディングは、募集の金額や口数が決まっています。上限に達した場合は、先着順で締め切られるか、抽選して決めるのが一般的です。
運用中に解約があれば再募集をかけますが、頻繁には発生しない上に、倍率も高くなるので、購入するのは難しいでしょう。
不動産クラウドファンディングを立ち上げた直後が、最も購入しやすいといえます。
むしろした方が良い?!不動産クラウドファンディングのメリット
ここまで紹介したとおり、不動産クラウドファンディングのデメリットは少なくありません。しかし、それを上回るメリットも数多くあります。
1万円からの投資が可能
通常、
現物の不動産を購入するには、多額の資金が必要です。すべて自己資金で賄うのは困難であり、金融機関から借りれば返済しなければならず、利益が出るまで時間がかかります。
先述のとおり、見込みどおりに賃料を得られなかったり、評価額が下がったりする恐れがあるので、
必ずしも利益を得られる保証もありません。
不動産クラウドファンディングは、1万円からの少額投資が可能です。もちろん、多く投資すれば高額の利益を見込めますが、リスクも大きくなります。
1万円なら、気軽に不動産へ投資できるでしょう。
手続きが少ない
不動産クラウドファンディングは、投資する案件を選び、応募するときに必要書類を提出し、口数が確定したときに契約を締結して入金すれば、以降の手続きは不要です。分配金は、定期的に指定の銀行口座へ振り込まれます。
一方、
現物の不動産を購入するのは大変です。物件を実際に見学したり、資金を調達したり、売主と交渉したりしなければいけません。事業や投資目的なら、収支計画を立てたり、管理会社を選んだり、テナントを探したりする手間も発生します。
不動産クラウドファンディングなら、少ない手間で、素早く投資できるでしょう。
不動産管理をする必要がない
購入した不動産を、テナントに使ってもらうには、適切な管理と定期的な修繕が必要です。管理は、お金を支払って専門業者に委託できますが、修繕については自分で判断を下さなければいけません。
一般的なビルであれば、5~10年ごとに中規模の修繕を、30~50年くらいを目安に大規模な修繕を行うのが望ましいとされています。そのたびに莫大な費用がかかりますが、
修繕を行わないでいると、評価額が下がる原因です。快適性や利便性も損なわれて、テナントも見つけ づらくなってしまうでしょう。
不動産クラウドファンディングでは、事業者が管理や修繕を行います。そのための費用を負担する必要もありません。
社会貢献ができる
不動産クラウドファンディングは、何らかの目的があって、案件を立ち上げているものがあります。例えば、特定の職種に就く人を入居させるためや、ある事業を成功させるためなどです。
投資をすれば利益を得られる可能性があるだけでなく、社会貢献や地域創生にもなります。投資とはいえ、自分のお金が何かの役に立つのは、うれしいものです。
失敗しない!不動産クラウドファンディングの選び方
では、不動産クラウドファンディングで失敗を防ぐには、どのように案件を選べば良いのでしょうか。
適切な情報開示をしている
不動産クラウドファンディングでは、投資対象となる物件の情報を公開していますが、どのような情報を公開するかは、事業者によってまちまちです。詳しく公開しているほうが、いろいろと判断できるため、リスクを軽減しやすいといえるでしょう。
例えば立地や築年数、使用目的、入居者や駐車場の有無、施工会社や事業者(運営会社)などです。分配率も公開されていると、なお良いでしょう。目安としては3~8%で、10%以上になると、高く見積もり過ぎているなど、何らかの問題が潜んでいる可能性があります。
経営が安定している
事業者については、事業内容や規模、経営状況まで把握できるのが理想です。これらの情報は、不動産クラウドファンディングとは別に、その事業者のサイトで公開されています。規模が大きくて、株式市場に上場しているところであれば、経営が安定しているといえるでしょう。
なお、
出資を募って不動産の賃貸・売買等を行い、収益を分配する場合は、国土交通省から「不動産特定共同事業法」の許可を受けなければいけません。
許可を受けるには、資本金が1億円以上で、業務管理者が宅地建物取引士であり、不動産特定共同事業に係る3年以上の実務経験があることが条件です。実務経験が無くても、国土交通大臣が指定した講習を受けたり、ビル経営管理士の資格を保有するなど登録証明事業に該当していたりすれば、代替になります。
事業者が、こうした許可を受けているか確認しましょう。
優先劣後方式を採用している
「優先劣後方式」とは、資本を「優先出資」と「劣後出資」 の2種類に分け、損失が発生したときに劣後出資の分から補填する方式です。
・優先出資とは…普通の出資者が優先して配当を受け取ることができる地位のこと。
・劣後出資とは…優先出資者が受け取った配当のうち、残額を受け取ることができる地位のこと。また、優先出資者より先に損失を被る。
不動産クラウドファンディングでいえば、投資家が出資した分は優先出資、事業者が出資した分が劣後出資になります。
先述のとおり、不動産には評価額が下がるというリスクがあり、下がった状態で不動産クラウドファンディングを解約すると、元本が減って戻ってきます。
優先劣後方式を採用していれば、評価額が下がった分を劣後出資した分からカバーするので、投資家の損失を抑えられるのがメリットです。
劣後出資の割合は、不動産クラウドファンディングによってまちまちですが、評価額が半分になるのも珍しくないため、
平均で10% 以上あるのが望ましいでしょう。
応援型不動産クラファン「利回りくん」 は、1口1万円 からの投資が可能です。案件の中には、社会貢献や地方創生に役立っているものもあります。
さらに、優先劣後方式を採用しているので、評価額の下落によるリスクが小さいのも強みです。もちろん、不動産特定共同事業法の許可も受けております。
不動産クラウドファンディングに興味のある方は、ぜひご登録ください。
まとめ
不動産クラウドファンディングは、さまざまなデメリットも挙げられますが、一方で、1万円からの少額投資が可能であり、契約を締結した後は、手続きや管理の手間が無いなどのメリットがあります。情報公開をしており、経営も安定している事業者を選ぶと安心です。